航空大学校の退学率とフェイルした後の進路とその原因

今回は航空大学校でのフェイルの割合と、その後の進路についてお話します。
航空大学校でフェイルや退学になるとしたら主に以下のことが挙げられます。

・審査で不合格になる
・精神的に病む
・他の進路に進みたいと考える
・集団生活に適応できなかった
・空を飛んでみて違うと感じた
・身体的に負担が大きくてやめた

ということが主な退学の理由です。
それぞれの理由について考えてみましょう。

・審査で不合格になる場合


審査は主に、

帯広課程でソロに出る前の審査、
帯広課程の最後の審査、
宮崎課程でソロに出る前の審査、
宮崎課程で2生地ソロに出る前の審査、
宮崎課程の事業用の審査、
仙台課程の多発の審査、
仙台課程の計器の審査、

が挙げられます。それ以外にも、普段の訓練の進捗を見て特別に急遽審査を行う場合があります。

かなり審査が多いです。
しかし、この道はずっと審査が続いていきますので、これくらいのことで弱音を吐かずに最後までやり遂げる精神力も必要なのかもしれませんね。

これらの審査は基本的に1度のみ再試験が認められています。そして再試験で不合格になれば退学となります。

・精神的に病む

これも結構多いです。主に教官からの叱責に耐えられないとか、自分が責められていると過剰に認識してしまう人に多いかもしれません。
怖い教官ばかりではありませんが、そういう方がいるのは事実です。

・他の進路に進みたいと考える

航空大学校は寮生活ですし、寮と飛行機を往復する毎日で閉鎖空間です。そういう閉鎖空間で過ごしていると外部のことが素晴らしいもののように見えてくる時があるのは事実です。
訓練でうまくいかなかったとき、悩んでいるときに他の進路が良かったんじゃないかと考えて、ほかの進路を選ぶ人も少なくありません。

・集団生活に適応できなかった

同期という文字通り、同期とはずっと24時間同じ時を共にします。
その同期とうまくいかなかったらストレスになることは間違いありません。

・空を飛んでみて違うと感じた

実際に飛んでみないと分からないこともあるはずです。
飛んでみて、自分は向いていないとか漠然と感じてやめるという場合もあります。

・身体的に負担が大きくてやめた

ストレスによって体を壊す場合もあります。
休息を取り、万全な状態で訓練に臨む能力も必要かもしれません。

・退学の割合

多い回期だと4割程度、通常で1割程度です。
退学することは出来れば考えたくないとは思いますが、これから航空大学校を受験しようと考えている人は最低でも航空大学校を退学になったとしても選べる進路があったほうがいいです。

・退学になった場合の進路

主な進路としては以下の進路があります。

・大学に復学する
・就職活動を行い就職する
・パイロットの道を目指す

大学に復学するというのは、大学を途中で休学して航空大学校に入学する場合のことです。そのため、I期、Ⅱ期、Ⅲ期で入学する場合にこの選択肢を取る人が多いです。

就職活動を行う場合は、すでに大学を卒業してから航空大学校に入学した人が多いです。
大学を卒業して、何年かのうちは新卒として認められる場合が多いです。
そのため、航空大学校で退学となっても新卒で就職活動を行うことが出来る点がメリットです。

パイロットの道をあきらめきれない場合があります。
航空大学校でのカリキュラムは非常に時間が短く設定されているので、素質はあるのに時間内に一定の技量に達しなくてフェイルになるという場合が多いです。
そのため、時間をかければパイロットになれる場合が多いのでこの方法を選択する人も少なくありません。

アメリカでライセンスを取るか、崇城大学などの私立を受験しなおすなどの方法があります。この場合、編入扱いなどで2年間だけ通えばいいなどの条件などがありますので、各私立大学の募集要項も確認しておくと良いと思います。

まとめ

今回は暗い話になってしましましたが、航空大学校を受験する上で最低限知っておいたほうがいいことだと思ったので今回記事にしました。
航空大学校を受ければそのままエアラインのパイロットになれる!と思っている人は注意です。

航空大学校に入ることもものすごく大変ですが、入ってからこそ気を抜かないように同期で協力して頑張る必要があります。

なにか分からないことや聞きたいことがあればコメント欄からコメントしてください。お待ちしております。

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